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誰もいない上高地DAY 1-DAY2 撮影地での独り言
DAY 1
上高地への入山開始日は2022/04/01
雪の上高地には遅いが、誰もいない静かな上高地を満喫できる最後の月だ。
今年は4月の17日が開山日だったはず。
開山されればバスでサワンド、もしくは平湯から河童橋のバスターミナルまでバスで直で来れるようになるので一気に騒がしくなるのは目に見えている。
やっぱし写真を撮るのであれば静かな誰もいない環境が一番適していると思う。
上高地は通年とおしてどの時期も綺麗な絶景が見れるし場所によっては気軽な格好で遊びに来れるまさに整備された国立公園といった感じだ。
それでもこの閉山から開山までの時期は人も少なくというかほぼいない静かな自然を楽しめる場所となっている。
今年はだいぶ遅くなってしまったがなんとか開山日までに入山することができた。
とりあえず今年は小梨平にベース作ってそこで散歩がてらのんびり4、5日撮影する予定だ。
そもそもGFX100sのテスト撮影、機能面、不便なところ、必要なアクセサリーなどをあらためて理解するため&新しく買ったバックタスマニアンタイガーのmil ops80L+30Lの機能チェックのための撮影でもあるので、今回は涸沢や横尾やら行くのに手間がかかる場所は省いている。
荷物の重さ
今回は平湯から釜トンネルまで行ってそこから徒歩で小梨平を目指すことにした。
毎度のことだが荷物はデカくなりすぎるの座席には当然置けないというかバスの入り口を通すのが一苦労なのでバスの下に入れさせてもらう。
毎回こうやって下に入れさせてもらえればいいのだが大概は無理なのでその際はタクシーなどになるのだが、上高地までのバスは大型バスなのでほぼ問題なく下に入れさせてもらえる。
今回の荷物の重さは50kg正確には48前後だがスノーシューを最後に外付けしたので(必要かどうかわからないが)大体50kg行ったかいかないか程度になった。
内容としては
- カメラ×2
- レンズ×3
- 三脚1
- 7日分の食糧(2日分予備)
- 服(3日分内1セットは濡らさないようの予備)
- スノーシュー
- テント2−3人用
- コーヒーセット
- バッテリーやら小物
大体こんなところだろうか・・・
山の鉄則、荷物はコンパクト軽量に。なのだがどうしても機材が大きい&重いせいでこの重さになってしまう。
これでも一時期に比べたら機材も小さくなったので軽くなった方なのだがそれでもやっぱり重いしでかい。
撮影機材がなければ大体25kg以内なので5日分+予備として2日分と考えたら十分コンパクト軽量になっていると思う。
大体この重さだと歩く時間は1.5倍から2倍に増えるので今回で言えば釜トンネルから小梨平まで約3時間程度だろうか。
調子がよければ2時間もあれば着くことができる距離だ。
問題は新しく購入したタスマニアンタイガーのバックなのだがこれじたい4kg近くあって重いけど今まで使っていたオスプレイのジーニアスと比べれば大分担ぎやすい気もする。
この初バックがどうなるかが心配の一つだ。
雪の少ない上高地
釜トンネルから歩き出して30分ほどでとりあえずトンネルを抜けることができた。
この30分の間に50kgの荷物は容赦なく肩の肉を抉って骨に食い込もうとしてくる。
毎度のことだが大体担いで5分ぐらいで今回はなんか調子悪いから帰ろうかなと悩む。
10分ぐらいで三脚やっぱいらないしここにおいてこうかなと悩んで、20分ぐらいでとりあえずテントだけ持って少しづつ荷物を運ぼうかなと考える。
そして30分ぐらいでもう進むも引き返すもめんどいというか地獄だなーと思いながらイヤイヤ足を前に進めることになる。
2022年もう昔夢見た近未来の世界だ。
山にも動く歩道やどこでもドアの一つや二つできててもおかしくないのだが日本はやはり衰退しているのだろうか・・・。
未だ歩く歩道どころかところどころじゃり道が見えている。
それでも今回は入山がかなり遅かったおかげで雪はほぼ無くなってきている。
おそらくもう少し歩けば除雪車がガンガンバリバリ再来週からくる観光バスに乗った大量の観光客のために雪を度解していることだろう。
とりあえず除雪車が見えるまではのんびりコンクリートの上を歩くことができるので肩に食い込んでいる重さを楽しみながら歩くことにした。
予想通り1時間程度歩くと目の前に除雪車が見えてくる。
危ないので一応向こうが止まってくれるまで後ろで様子を見ながら歩きますよアピールをしていく。
本当この時期に雪の上をアホみたいな荷物を担いで歩かなくていいのはこの除雪車のおかげでだ。
向こうも仕事なのだから無償でやってるわけではないし別に殊更、謙る気はないが、それでも不安定な雪の上を歩かなくていいという利点を作り出してくれるこの除雪車という機械には感謝する気持ちしかない。
ただ問題はこの除雪車が見えたということはこの先は雪の上を歩かなくてはいけないということだ。
想定していたよりも除雪が進んでない。
帝国ホテルまでは既に除雪されてるはずなのでもう少し除雪ができていれば今回は荷物の重さだけ耐えればいいなと思っていたのでちょっぴりがっかりだ。
荷物が重いということは雪を踏み抜くことが増えるということ。
別に下はコンクリートなので死にはしないがバランス崩せば耐えれないでそのまま荷物に潰されることは容易に想像できる。
そのためのスノーシューでもあるのだが今回はもうすでに4月ということもあって雪が微妙に硬い。
わざわざ吐くほどの深さではないし普通にツボ足でいけるでしょ?と思えるぐらいのすっごい微妙な感じなのだ。
そもそも距離ももうそこまでないし・・・
そう思いながら帝国ホテル前まで雪の上を歩いて50分程度。
2回雪踏み抜いて荷物が容赦なく襲ってきました。
開山前の上高地
荷物の重さに後悔して後悔して一周してまた後悔した雪の上だったが帝国ホテル前まで来てしまえばもう大したことないように思えるから不思議だ。
雪の上みたいな不安定な場所でなければただ重いだけのバックだ。
無駄にバランス取らなくてもいいし軽いとは口が裂けても言えないが所詮は50kg
こっから50分も歩けば目的地の小梨平にもつけるだろうしなんの問題もない。
4月ともなれば上高地といえど本当に雪が少ない。
自然が見たくて自然の中にきているのにコンクリートに安心するなんてアホらしいがそれでも安心してしまうのだ。
バス停の標識もまだ小谷の中で待機中。
いつか自分も帝国ホテルまでのんびりバスに乗ってスタッフにバックを部屋まで運ばせてなんならポーター引き連れて自分はカメラ一台持ってのんびり撮影なんていう殿様撮影をしてみたいものだ。
ここまで来ればもう目的地の小梨平まであと少し。
肩の痛みも20分程度で解放できると思えば足取りも軽くなるというものだ。
帝国ホテル前の道には一足先に春のコンクリートが見えてます。
春の小梨平
とりあえず毎年、河童橋のバスターミナルにくるたびに試すのだが水は出ない。
冬の上高地での水は雪を溶かして水を作るのだがなぜかくるたびに捻ってしまう蛇口がバスターミナルの蛇口。
不思議だ。
小梨平に到着したのだが当然のように誰もいない。
遠くに聞こえる除雪車のエンジン音だけが響く上高地、小梨平キャンプ場に一人きり。
この時期だと熊もそろそろ起きてこないかな?なんて心配になるがまー大丈夫だろう。
毎日のように工事関係者の車は走っているしそこまで気にするような場所でもない。
先ほどの蛇口から水が出にあのはわかっていたがとりあえず水の確保は必須になるわけで。
本来なら雪とかして水を作ると言いたいところだが小梨平周辺の雪は除雪後だしある弊害のせいで正直ここにある雪を溶かして水を作る気にはならない。
その弊害は後程記述するがとりあえず水がないことにはここに滞在するのは不可能なので近くの沢に汲みに行くことにする。
河童橋と小梨平の中間にある清水橋の沢から水を汲む。
数年前まではこの周辺の水質には難ありで飲み水として使うにはちょっとというか大分問題ありと言われていたようだが、今現在は綺麗なもので飲み水としても十分使えるらしい。
自分も今まで何回も飲んできたが一度も腹を壊したことがない。
ただ自分の内臓は無駄に頑丈なので海外でも腹を壊したことがないのでどこまで綺麗なのかはわからないがそれでも最近は公式にここの沢は綺麗ですよと言ってるのも確かみたことがあるしおそらく大丈夫だろう。
少なくとも除雪車が排気ガス撒き散らしながら除雪した雪よりは100倍マシだろう。
せっかくの上高地一番汲み上げの清水だ。
コーヒーは眠れなくなるので朝の10時までと決めているが山の中だけは旨さが倍増なのでいつでも飲んでいいのが自分ルールだ。
ドリップも悪くないがパーコレーターで淹れるコーヒーは無駄な雑味がたっぷり出て苦味もそこそこ強い。
ただそれが山ではなぜか美味い。
いやうまくはないのだが美味い気がする。
正直ドリップの方が絶対にうまいがなんとなく美味い気がする。
一人静かに暖かな陽気が春を告げる上高地。
コーヒーの匂いとおひさまの匂いだけが充満する小梨平キャンプ場。
夜になれば周りは何も音のしない世界。
誰もいない自分だけの上高地。
雪も少なく春にはまだ早い。
写真としては中途半端な季節かもしれないがそれでもこの広い上高地を独り占めできる時間は写真には映らないが特別綺麗な時間だといえる。
ひとりぼっちの上高地DAY2
朝から硬い地面が憂鬱な気分になる。
いつかテンピュールのマットレスを引いたテントで目を覚ましたいものだ。
春とはいえ夜朝はこの世の終わりのように冷え込む。
朝のテント内部は霜だらけだ。
しもだらけのテントから外に出るとそこは猿の楽園になっている。
これがこの小梨平周辺の雪を使いたくない最大の理由だ。
毎朝こいつらはこの時期になると温かな朝にはこの辺りに来て毛繕いしながらしょんべんしながらクソを撒き散らしながらまた毛繕いに勤しんでいる。
こんな場所の雪を溶かして水にするなんて流石に俺にもそんな勇気はない。
今まで、日帰りで来てた人が雪を溶かして水を作ってるのも何度も見たことあるが鍋に雪突っ込んで水を食って飲み始めた時には何も言わずに眺めている程度のことしかできない。
どうせ朝からいなければ猿の集会所になってるなんて知らないで済むのだから言わない方がいい。
知らぬが仏だ。
上高地は猿の天国
朝からテントの周りには猿の群れ。
トイレに行けば猿のトイレもすぐ横にある。
トイレから出たら毛繕いしてる猿。
所構わず猿のむれ。
一歩歩けば猿。
2歩歩いても10歩歩いても猿猿猿。
たまには小猿がいるけど結局は猿。
猿しかいないのかここはと思えるほど猿しかいない。
というか現実にここのいいるのは俺と猿だけ。
人間舐めてんだろと思えるほど近距離で撮影してても股間周辺まで入念い毛繕いする猿たち。
上高地はまさに猿の楽園だ。
もう少しすれば周辺は人が増えてその人が落とした食べ残しをあさりにやっぱり猿の群れ。
熊なんかよりもよっぽど面倒なのが猿の群れ。
猿とワイシャツと私なみに猿の群れ。
猿を見ながら散歩する上高地もなかなか悪くない。
どうせ人里に降りたら大型の猿が歩いてるだけで結局この世は猿の群れが構成している猿の惑星なのだからここ上高地も他となんら違いがない。
結局は猿の惑星だ。
猿もいいけど上高地は風景
猿ばかりのエリアを抜けたらやっと上高地の風景が広がってくる。
春がきたとはいえ未だ寒い上高地。
氷柱が下がる小川や雪と森の景色もなかなか悪くない。
雪の量が少なすぎるのも確かにその通りだが、こんな季節も悪くはない。
歩きやすいことを考えたら全然ありだ。
雪が少ないおかげでスノーシューもはかずに壺足でガンガン歩いて移動も可能だ。
問題は服装が決めづらいところだ。
自分はめんどくさいのでベースで調整して外は基本ツナギで移動なのだがベースをどのぐらい着込むかで案外悩んだ。
もっと寒ければ中をがっつりすればいいのだが、この時期は少し歩けばすぐに暑くなってしまう。
と言っても脱げば寒くてお腹が痛くなる。
トイレは陶器トイレだけしか開いてないので体を冷やすわけにはいかない。
結構悩ましいところだ。
写真としては正直面白くない。
全部が中途半端でなんか面白くないというのが正直なところだ。
それでも誰もいない上高地でのんびり撮影というのは最大の贅沢と言っていいだろう。
誰もいない上高地。
猿と自分だけの上高地。
撮影地としてこれほどいいロケーションはない。
夜の上高地
夜がくると上高地も一気に雰囲気が変わる。
誰もいないということもあって本当に暗い。
周囲にあるのはヘッドランプだけ。
朝に真っ暗闇だ。
真っ暗な河童橋は魅力的だが歩いていると音が反射して誰かが後ろを歩いてるような気がしてくる。
川の音が鳴り響く中足音につづいて聞こえる足音のような音。
もう完璧にホラーだ。
それでもこういう何もああかりのない場所に来るとやってしまうカットがこれだ。
別になんの興味も湧かないカットだけれどなぜか毎回やってしまう。
ヘッドライトの先に綺麗な天の川があるわけでもないなぜか上見ちゃいましたカット。
なんでだろうか。
誰もいない夜の上高地。
ここまで明かりを落としてくれているのもこの時期の特徴というかこの時期にここに泊まった人の特権だろう。
こればかりは開山したら明かりは多くなりこうのんびりと写真を撮るなんてこともできないだろう。
上高地に入って2日目。
まだいい写真は撮れないが静かな上高地は本当に好きな場所である。